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2006年8月30日 (水)

不器用

「不器用さ」…、TO君の場合、これも症状の一つなのだろう。
何でも器用にこなすKO君と、比べてはいけないと思いつつ、つい比べてしまうから、それはそれで可哀想な気もする…。でも念のためKO君のフォローをしておくと、KO君の器用さはこれまで培ってきた努力の賜(たまもの)。決して何の努力もせずに器用になったわけではない。当たり前か…。

こう書くと、TO君が何の努力もしてないように聞こえるが、う~ん、確かにクレーンの時や何でも親の手を借りていた時は、努力はしてないように見えた。でも、近頃は何でも自分でするようになっている。年季の差はあるかもしれないが、しかしそれでも、KO君と比べるとかなりの不器用さが目立つ。

まず、遊びの面からブロック遊び…、KO君は上手に壊れないように、そして思い通りのものを試行錯誤しながら形作っていく。例えば飛行機を作れば、作った後はそれを手で持って飛んでいるようにして遊ぶ。この遊びに対応できるだけの強度を持った構造に、彼は試行錯誤という計算をして作りあげる(最近ではその試行錯誤もなく、こうすれば大丈夫という確信を持って、いとも簡単に作っているようだ)。
一方、TO君…、ロケットを作ると言って、自分で作り出すのはいいのだが、土台部分も不安定、更に頭でっかちで何やらいろんなものが付いている。彼にとっては“思い描いた通り”のロケットなのかもしれないが、いざ飛ばそうとする…、かけ声までついて、「5・4・3・2・1、発射!」→ガチャガチャガチャ…、発射した途端に崩れてしまう。
「土台の部分を安定させた方がいい、頭は大きくしない方がいい」と多少は教えるが、あまり言って、また作らないようになっても困るし、時間はかかっても自分で試行錯誤しながらした方がいい。しかし、終いに癇癪(かんしゃく)を起こし出すからちょっと困りものだが…。

それからハサミの使い方もかなり不器用で危なっかしい。上手く切れないものだから、「お父さ~ん、お母さ~ん」と助けを求めることが多かった。それでも最近は呼ばれることもなくなったし、だいぶん自力で使えるようになってきた。

気になっているのは、食事の時のお箸…。未だに“にぎり箸”なのだ。KO君は、上手に何でもお箸でつかんで食べられる。持ち方も様になっている。しかし、TO君は“にぎり箸”状態からの脱却さえする気はない様子。以前は親も「教えないと…」という気もあった。でも、TO君の場合、何でも自分でその気にならなければ、テコでも動かないというか、しようとする気もないので、気になりながらも最近ほったらかしている。そのうち、その気になるだろう。自力でお箸を使って食べる気にはなったのだから、それだけでも良しとしよう。

…で、これらの「不器用さ」はどうでもいい、全くできないわけではないし、生きていく上でそんなに支障にはならない。
本当に困る「不器用さ」は、本にもよく書いてあるが「対人関係の不器用さ」だ。本にはこういう人達は、「人の気持ちがわからない…」故に人との関わりの中でさまざまな軋轢(あつれき)が生じると書かれている。
しかし、この「対人関係の不器用さ」という言葉は何かひっかかるのだが、気のせいだろうか? メインストリームの人達の範囲で、対人関係が器用もしくは不器用というのは何となくわかる。対人関係を形成するのが器用で、誰とでも上手くやっていける人、人的ネットワークの広い人等がいる一方、別に対人関係を形成するのがキライなわけではないのだが、そんなに誰かれと上手くやっていくわけではなく、それほど人的ネットワークも広くない人がいて、そういう意味では対人関係が「不器用」と言える人はいるかもしれない。
しかし、メインストリームでない人達の範囲で、対人関係に問題がある人達、つまり、「人の気持ちがわからない…」等で問題を起こす人達は、どうしても「人の気持ちがわからない」のだから、不器用というより、その術(すべ)をもっていない、理解する技術を持ち得ないのであって、メインストリームの不器用な人達とは違うのではないだろうか。

まぁ、難しく考えるのはやめにしよう…、いずれにしても、TO君の場合も、この「対人関係の不器用さ」を補うための技術、もしくは対人関係を上手く行うための技術を修得する必要があるのだ。こちらの方が、少しでも楽に生きていくために必要なことだ。ただ、私達親もこれらの方を教える方が、何倍も難しいし気をつかう。
TO君はいつか理解してくれる日が来るだろうか。

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コメント

TO君とKO君の違い。。。まるで私と姉の違いを読んでいるようです。姉は字と絵がとても上手で、成績も学年1番か2番。友達も多くて先生からも友達からも信頼されていました。私は字がとても下手で通信簿には毎年最低1回はそのことが書いてあり、成績は・・・・????でした。性格は歯に衣をきせない性格で、友人関係は狭くて深い。私と姉は親と学校の先生からすごく比べられて育ったので、私は中2から不登校になりました。自分なりに成績が例え50番アップしても、姉は1番か2番だったので、まだまだ頑張りが足らないとか、誰からも、何をしても褒めてもらったことがありません。姉妹だからという所だけではなく、個々の個人としてみて欲しかった事思い出します。。。。

投稿: popoco | 2006年8月30日 (水) 10時58分

こんにちは~。軽度発達障害の足跡たどってきました。
うちは今4年生の広汎性発達障害の男の子がいます。
ほん~~~とに今までいろ~んなことがありました。これからももっとたくさんのいろ~んなことがあると思います。

双子ちゃんだから、発達の差が残酷なほどわかってしまうというのはあるんだろうなぁと思いました。でもTO君のこと、何だか好きです。息子のこと思い浮かべます。そしてKO君もきょうだいを思いやりながら育ってる男の子のような気がします。

お箸は、うちは「エジソンの箸」ってのを使いましたよ。下の子(年長、多分健常児)のお友達ですごく不器用なアスペ君にも教えてあげたらとってもうまくいったそうです(左利きようもあります)検索したら山のようにでてくるし、私はネットで買いました。生協やトイ○ラスでも売ってるの見かけました。

それと確かに対人関係の不器用さというのは生涯の課題だと思います。けれども、そういうスキルみたいなのを教えるのも限界があり、あまりに「こうこう」と強いるのも難しいです。
そして、TO君の性格自体が「お友達と強くかかわりたいタイプなのか」「一人で黙々と遊びたいタイプなのか」で違ってくると思います。どちらも大変ですが、まだ後者のほうが本人にストレスたまらなくて良いと思います。けれども前者の場合は本当に大変ですよね~。うちの場合前者なので・・・・
本人に変わってもらうよりも、周りの理解を得ることのほうがもっと重要だと思います。TO君はこんなヒトだからこうしたらいいよ~ってお友達や先生が思ってもらうのが一番いいんですよね。でもそうなるためには、本当に大変だし、苦労がいっぱいです。でも、今は地域に理解してもらって何とかやっていってます。

投稿: さりぃ | 2006年8月31日 (木) 04時57分

popocoさん、コメントありがとうございます。
popocoさんには、そのようなことがあったのですね。
人はやはり、“個”として見なければいけませんね。私達夫婦もKO君とTO君を比べないようにしているのですが、どうしても隣に同じ年、同じ日に生まれた者がおり、ついつい比べてしまいます…双子で比べられたから、早く障害にも気づけたのかもしれませんが…。
ただ、「KO君はできるのに、なんでTO君はできないの!」というような言い方は、決してしないように心がけています。比べるのは、夫婦の会話の中だけというか、二人の成長に関する違いを話し合う時だけにしています。
そして、良いことをしたり、頑張ったり、親の言うことを聞いてくれた時などは、KO君、TO君、それぞれを褒めるようにしています。
この“褒めること”っていうのも難しいですね。人はなぜ? ほかの人の悪いところやアラばかり目につくのでしょうね。
私も自戒しながら、二人を育てています。

投稿: たけpon | 2006年8月31日 (木) 18時33分

さりぃさん、はじめまして、コメントありがとうございます。
KO君とTO君の「発達の差」は、親にとって残酷です。いつも考えるわけではありませんが、まずは、今後、小学校への就学を控え、選択・決断を迫られるのかと思うと…です。
小学校入学までに、TO君がどのような状態になるのか。そこがカギですね。

うちのTO君も「お友達と強くかかわりたいタイプ」です。ですから幼稚園でもお友達といろいろ問題を起こしてきます。大人からすると、お互いに寄りつかなければいいのに、と思うのですが、気の合う(=よくケンカする)お友達といつも何かやらかしてきます(その子もTO君に近づいてくるらしい…)。

そういった問題行動を起こしてくる時も、たいへんだなぁと思いますが、逆に誰も遊び相手がいなかったことなどを聞くと、TO君の問題行動があるが故に、お友達から避けられているのではないかと、不憫に思ったり心配になったりします。

TO君のこと、好きです…と言っていただけてうれしいです。私達夫婦も大好きです。それだけは、私達家族だけは忘れたくないです。
周りに理解を得ることも、次の幼稚園、小学校では必要になってくると思っています(今も幼稚園の先生方には、よく理解して頂いて何とかやっていけてます)。

お箸の情報ありがとうございます。以前、ご紹介していただいた物とは違うお箸を使っていたのですが、KO君の方が補助なしでも使えるようになった時に、TO君も使わなくなってしまいました。親ももう少し根気強く使わせれば良かったのですが…。

投稿: たけpon | 2006年8月31日 (木) 20時30分

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