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2006年10月18日 (水)

ハートをつなごう(3)

遅ればせながら、NHK福祉番組 「ハートをつなごう」 発達障害第3弾(9月25・26日放送)を見た感想を…、早くこのネタ書いておかないと来週には第4弾があるようだ。

実は初日25日の放送は見逃した。ビデオ録画もしていなかった。
そこで、翌週再放送とあったので良かった良かったと、妻が録画してくれたはいいが、見てみたら何かおかしい…、「これ第2弾の放送? それも3日目の分?」。 結局、二十歳を過ぎてアスペルガー症候群と診断された青年の記録を二度見ることになり、また、これからのTO君とダブらせてしまいちょっとへこんでしまった(当事者の高野さんへ…、こんな言い方でごめんなさい。でも、あなたが放送でおっしゃっていた、「今の子供達に自分と同じ想いはさせたくない」という言葉には感動しました。そして、「僕という、アスペルガー症候群の障害を持った人を知ってもらうことで、この障害への理解が始まってくれればいい」とテレビに出てくれた勇気に感謝します。ありがとう)。

仕方なく、2日目(26日放送分)のみ見た。
1日目、お父さんの仕事と育児の両立の苦しみや悩み、お母さんに言いたいことなどの放送があったのだろうか。 2日目は、お母さん方も登場(実際のご夫婦は1組だけ)し意見交換。

私の感想としては、「夫婦もいろいろな形があるから、発達障害の子供を抱えた夫婦が必ずこうあるべきだなどという答えは一概にはない」…ということだろうか。
夫婦の間でもそれぞれ得意・不得意なことがあると思うから、夫婦それぞれの得手・不得手をお互いに尊重しながら、その得手・不得手を上手に使っていくというスタイルが一番良いような気がする。

発達障害のお子様をお持ちの方のいろんなblogを読んで見ても、旦那さんが専門家なみの知識をお持ちで奥様がその旦那さんの言うとおりに子供の療育に取り組んでいらっしゃる、しかし、旦那さんは家事はいっさいしないというところもあれば、奥様が主導的立場をにぎり療育等を行い、旦那さんには全て事後報告、旦那さんは障害等の理解はしないけど奥様と子供の全てを受け入れてくれるというところもある。いずれの場合もそれで夫婦間に何の問題もないようだ。
どちらも奥様にとって旦那さんは心強い存在だと思う。私はどちらにもなれないが…。
しかし、あそこの家庭はこうだから、うちもこうあるべき(こうしなきゃ)ってようなことは、考える必要もないことなのだろう。

うちの場合…、やっぱり得手・不得手をお互いサポートし合うってことだろうか。実際の療育やそれに関する各相談機関とのやりとりは普段家にいる妻がやることになる。そしてそれに関する知識の修得だって、私はどうしても勤務時間は拘束されるので時間的制約があり、やはり妻には到底かなわない(私もお父さん子のTO君を理解できるよう、いろんな本やblog、サイトは読んではいるが…)。
でも、妻は家事のうち掃除・洗濯は好きだが、食事に関することが苦手で、私は掃除・洗濯は絶対に手伝いたくないが、炊事は子供の頃から料理は好きだったし、喫茶店のバイト等でも食器洗いは慣れていたから、そんなに苦にならない。そう言った家事の一部をサポートすることで、妻はとてもありがたがってくれるから、それはそれで、TO君という発達障害児を持ったこの夫婦の在り方に問題はないのかもしれない。

それとお互いがしていることに対し、いつも感謝する気持ちを忘れないことかな。お互いが自分の方がたいへんだなどと考えると、上手くいかないのかもしれない。ついついそう思ってしまうが、それでも相手が何かしてくれたことに「ありがとう」と言うと、言われた相手はとても気持ちが良く、また更に次の何かをしてくれるようになるかもしれない(これを実践して教えてくれたのは妻なので、単なる受け売りだが…)。

こんなふうに書くと、いかにも上手くいってそうな夫婦に見られるかもしれないが、それは誤解である。最初から全て上手くいくわけではない。うちは結婚して双子達が生まれるまで8年もかかった。その間にも何度別れたいと思ったことか(たぶんお互いに…)。そして、双子達が生まれた後もいろんな衝突はあった。それを一つ一つ話し合ったり、手紙にしてみたり、それをくり返したから今、それなりにお互いを受け入れられるようになったのだろう。
番組でも作家の石田衣良氏がおっしゃっていたが、「夫婦がお互いを受容することもたいへんなこと」なのだと思う。

第2弾にも出演されていた北海道大学教授 田中康雄先生が、最後に全てをまとめてくれたようだった。
○ 発達障害を持つ子供を一緒に育てていくことは、夫婦どちらにとっても難しいこと。
○ まだまだ充分ではないが、母親の苦労は最近取り上げられることが多くなっている。しかし、その後ろにいる父親の苦労はクローズアップされていない(父親も、子供のこと、妻のことを考えていて、そして自分のこと、社会との折り合いをつけることなどでたいへんなこと)。
○ それらをどちらがたいへんか等の話にすると話はややこしくなる。それよりも、発達障害を持つ子供の育てにくさという問題…、その子供が抱えている問題の手強さ=それを社会に理解し、認めてもらうことの手強さに起因するものだと思われる。

問題は夫婦の問題ではない、子供が抱える問題を社会が受け止められない…日本社会の未熟さに問題があるのだと思う。
発達障害の有無に関わらず、社会がもっと、父親の育児への参加…というか、育児は夫婦そろって行うものという理解、認識を持つようになり、そういう制度等が充実すれば、少子化の問題や教育、いじめ、不登校…、そして低年齢化する青少年の犯罪などの問題も解決するような気がする。

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