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2006年11月28日 (火)

妻の苦悩(2)…1年後

ほぼ1年前に、TO君は、自閉症(広汎性発達障害)の診断を受けました。
その時の妻の苦悩は、お父さん子のTO君が、自分の言うことを聞かない、自分に甘えない、お父さんでないと嫌だと泣く・愚図る…、それにどう対処していいか、今後どうしていいのか、どうなっていくのかといった不安だったと思います。

私のblogを読んで、妻のことを、料理も作らない、弁当も作ってあげない、とんでもない奥さんだと誤解を招く方もいらっしゃるかもしれませんが、それは単なる私のウケねらいの記事なのでくれぐれも誤解をされないように…。
妻は本当によくやってくれています。だいたい家事も外での仕事も、家事の役割分担も、得意な方が得意なことをすればいいと、私は思います。

妻は、朝早起きするのが苦手なのもありますが、とにかくその日のうちに子供達の汚れ物の洗濯など済ませないと気がすみません。更に、TO君が幼稚園で何か問題を起こすたびに、幼稚園宛ての手紙を書いたり、TO君(もちろんKO君も)の育児日記(blogとは別)を記録したり、療育や相談のための準備をしたりします。
そして、TO君が日常生活や各種行事で支障があることなど(着替えや食事が遅い、運動会等行事 etc.)で、見通しやスケジュール、順番がわかるように、視覚支援の道具を作ったりしています。私達も、なかなか物事が進まないTO君を見ていると、機嫌がいい時はやさしく接しますが、どうしても体調や機嫌がよくない時にはいけないと思っていても、ついつい大声を出したりして怒ってしまいます。私達も怒るのも嫌だし、TO君も怒られたくはない。このような中で、妻は何かこうしたらTO君が理解してくれるのでは?と思うと、すぐに何か作って試そうとします。この日常生活をスムーズにする道具があることで、私達もTO君を怒る頻度がかなり減りました。
その妻の努力のおかげで、TO君は以前と比べ自宅では、かなり安定した生活を送っていると思います。そして、妻(お母さん)への信頼感から、1年前のように「お父さんじゃないとダメ」なんてことはなく、それよりお父さんに怒られたりすると、以前はお父さんに許しを請うように泣きついてきたのに、最近ではお母さんのところに逃げていくようになりました。
しかし、その努力をするあまり、妻はだんだんと夜遅く…と言うか、ほとんど明け方近くに寝付くことが多いのです。

朝起こすと、もうとても辛そうにしています。私はとても妻のことが心配で、とうとう「自分の身体までおかしくして、倒れたらどうするんだ! 家族4人でいつまでも一緒に暮らすことの方が大事だぞ!」と言いました(ケンカしたわけではありませんが…)。
すると、妻は言いました。「あなたがblog(1)(2)(3)に書いていたけど、“障害受容”の問題なのよ。半年、1年待ってもいいから、(北海道大学の田中康雄先生のような)専門家にTO君を見てもらって、『お母さん、大丈夫ですよ』って言ってもらえるなら安心するかもしれない。だけど、今、TO君にもっと何かしてあげたら、もしかしたらもっと成長するかもしれないって考えたら、何かしないでいられないのよ。現状のTO君を受け入れる…それはそれでできているつもり(=“障害受容”しているつもり)、だけど、今、自分にできることがあれば…と思ってしまう。」

妻の気持ちはよくわかります。
もちろん、今住むこの地域の中で、「ことばの教室」の言語聴覚士の先生、それから先日からもう一つ「ことばの教室」に月1回土曜日に通うことにし、以前からお世話になっていた言語聴覚士の先生に再びお世話になることにしました。また、養護学校の就学コーディネーターの先生にもTO君を見ていただいています。そして、地域の障害児相談サポートセンターのコーディネーターの方への相談や、発達障害支援センターの巡回相談にも行って、「お母さん、よくやってますね。」とおっしゃっていただいています。療育ではありませんが、週1回の音楽教室にも行っています。それぞれの先生方には本当にお世話になり、よいご助言・アドバイスをいただき、どれだけ助かっているかわかりません。
半年後、1年後にとても有名な専門家に見てもらったからと言って、TO君が飛躍的に成長するわけでもない。それより、身近に本当にTO君を支援してくださる方々のお力を借りて、私達夫婦共々、一緒にTO君の成長を支援していく方が断然いいに決まっている。そんなことは妻もわかっているのです。でも、それでも妻は不安で仕方ないのです。
これが、診断から1年経った、今の妻の苦悩です。

私は、いくらTO君のことを考えていると言っても、職場に行って仕事している時は“お仕事モード”です。2つのことは同時に考えられませんから、やっぱりTO君のことはどこか頭の隅にやっています。それは仕方のないことです。つまり、私は家にいる時は、TO君のこと・家族のことを考えていますが、仕事に行った時には、切り替えざるを得ないのですが、職場に向かうと同時に気持ちや考えてることの「切り替え」が効くのです。
しかし、妻はいくらTO君とKO君が平日幼稚園に行ったからと言って、日常生活の場で家事等をすることになり、そこにTO君、KO君がいる状態を容易に想像することができ、ついつい、「こうすれば…」とアイデアが浮かぶと何かせずにはおれないのです。そう言う意味で、「切り替え」が効かない状態で、終いにはエンドレス状態になるのでしょう。子供達が寝静まった夜中も、お風呂に入る面倒さと、一人になれる心地よさの中で、何か良い情報はないかとネットをさまよったりして、また、明け方近くになるという悪循環をくり返しているようです。

しかし、もう限界のようです。昨日も早めに寝て、今日も私より早く、双子達と一緒に寝ました。できることは私もしてあげたいと思うし、話も聞くつもりですが、お互いもう若くはありません。妻が倒れたりしたら、それこそたいへんだし、TO君にとってもKO君にとっても寂しいことになります。妻には自分の身体を大事にしてもらいたいと思います。

それと…、朝型にしましょうよ。そして“ここまで”という時間割作りしましょうかね。

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コメント

ワタシも子育て真っ最中ですので、たけponさんの奥さんのお気持がすごくわかります。
ワタシも奥さんと同じく、就学前は私もものすご~く頑張って、療育三昧だったような気がしますし、少しでも伸ばせるように必死だったです。(事実、就学前に伸びる子は伸びるのですよね)本当にとっても頑張ってますね。素晴らしいです。

就学という大きな区切りを終えて、HPを立ち上げ、そしていろんな人達とお友達になりました。自分より小さい子を抱えてる子。そして先輩たち。みなさんを見ていると、やっぱりどのヒトも就学前までは本当にタイヘンだということを知りました。そして、少しずつ、母親を含めた家族は子供と共存していくこと、そして母親自身のアイデンティティを含めた「自己確立」のようなものも必要になってくると。(自分自身の解放という面で)中学生や高校生になったお子さんのお母さんは、子供とうまく共に生きながら、楽しみつつ、空気のように生きていくことができるのだと。

小4になった今は「持っている能力の温存と、二次障害にならないための心のケア」を最重要視しています。
そして、そうしていくことで、徐々に受容が出来てきたような気がします。将来の進路が見えてきたということもあるかもしれません。つまり「就労第1」ということで。

受容というのは、まだ幼児期のお子さんには大変難しいことです。だから、受容というのを敢えて無理してしなくていいと思うし、いろんな難しい面やつらい部分、乗り越えた部分からコドモの成長とともに少しずつできてくるんじゃないかと思います。(ワタシ自身もそうです)苦悩するのは当然だし、努力したいと願うのは当たり前のことだと思います。気の済むまで頑張ってもいいし、それがツライときは休んじゃってもいい。もうしんどい!ってやめちゃってもどれも間違ってない姿だって思います。

ヘルパーしているお宅でも、家族のあり方は色々あり、これが正しいというカタチはヒトそれぞれなのだろうなぁと思い始めています。

投稿: さりぃ | 2006年11月28日 (火) 10時17分

> さりぃさん

とっても優しいコメントありがとうございます。
mixiの私のコメントについても、とても参考になるお言葉をいただき、夫婦共々感謝しています。
そうですか。皆さん、就学前に必死でやってらっしゃるんですね。うちも(妻が)頑張ってるつもりですが、身体の方が心配でですね。
私ももっと頑張らなきゃ。あーでも、仕事も120%頑張る方なので、気力はあっても体力がもたないんですよねぇ。

投稿: たけpon | 2006年11月29日 (水) 00時13分

偶然このページにたどり着き、いつも元気を貰っています!読み逃げが続いていてすみません(汗)

うちの旦那は家事&育児&療育ノータッチなので、双子ちゃんパパさんは素晴らしいですよね!
旦那につめの垢を煎じて飲ませたい…。

実は私もごく最近まで、奥様と同じ状態でした。家事、育児、母子同行の療育のかけもちに、自宅での視覚支援、+web製作者なので朝まで毎日仕事で、平均睡眠2~3時間…。おまけに下の子が1歳半で手がかかりフラフラでした。

それでも就学前に何とか子供が楽になればと思い、家でも療育してさらに公文、プールを考えたり、療育を増やそうかと見学したり、私の行動ひとつで子供の障碍に何か影響するのではないかと必死でした。

この間、子供がパニックになりお風呂が遅れた日、本を読んでひっくり返っていた旦那に「子供の寝かしつけが遅い、もっと努力しろ!!」と怒られました。
くやしくて泣き明かしましたが、なぜくやしかったか考えてみると「よく頑張ってるね。もう頑張らなくていいよ」と言って欲しかったのだと気が付きました。


子供のためにあれこれやってあげる→少しでも子供に応えて欲しい→子供も頑張っている→自分も頑張らなくては→自分も頑張ってるから子供も頑張れ

という悪循環が続き、私も子供も頑張り過ぎました。
私がそうして欲しかったように、子供も「よく頑張ってるね。もう十分だよ」と抱きしめて欲しいのかもしれないと思いました。

その頃、私は本当に体調を崩して病院で検査が続き、これではいけないと思いましたが、主人は頼んでも頼んでも手助けしてくれないし、もう限界でどうしていいものかと本当に悩みました。

あれから、下の子をお昼まで保育園に入園させて、療育手帳を取得して居宅介護、移動支援を契約し、NPO法人の格安の家事援助を頼んでフル活用しています。
土日、主人は一人で家で体を休ませたい人なので、一人で子供達を連れて出歩く時は大変だったのですが、居宅&移動のヘルパーに付き添ってもらい、子供達と遊びに行くのも楽になりました。

ご飯支度がしんどい時は、子供に芋・人参・たまねぎの皮をむいて渡すとザクザク適当に切ってくれるので、鍋で茹でてカレーライスを作ってもらうことにしました!4歳でも使えるものは使おうかと(苦笑)

今は、疲れた時は私も頑張らない、子供達もまったり、主人はいつも通りマイペースでまったり。で、休んで復活したら、またみんなで頑張ろう!!と余力を残すことにしています。

パパさんの頑張り、うちの旦那に見せつけたいです~!!!でも、旦那が頑張り屋だったら、私も、もっと頑張らなければ…と倒れたかもしれません(汗)

最近、すごく感じたのですが、私が100回言っても理解しない事を、幼稚園のお友達や妹が見本を見せるとそのうち理解することに気が付きました。
正直、自分の力に限界を感じました。
やはり、子供同士が与え合う刺激にはかないませんね。

なので、私は家で居心地よく過ごせるように努力したり、常識程度を教えるだけで、あとは幼稚園のお友達と妹からゆっくりペースで学んでくれるのではないかと思います。

TO君にとって、KO君はかけがえのない宝物であり、先生であり、お友達であり、親からTO君への最高のプレゼントですね。
きっとKO君にとってもTO君の存在って最高でしょうね。

色々と自分のことで長くなってすみません。

どうか奥様が少しでも、心も体も休まれますように祈っています。

投稿: hiyomaru | 2006年11月29日 (水) 02時25分

お久しぶりです。奥様のお体は大丈夫でしょうか?父親が病気で寝込むよりも母親が寝込むほうが、家庭が暗くなる感じがする自他共に認めるパパっ子のpopocoです。

私のいとこの話を以前にもしましたが、長女が重度の自閉症で次女は生まれたときから片目がありません。次男も今一普通の子とは見た目が違います。いとこは次女が生まれたとき、毎日泣いて過ごしていたそうです。どうして自分にばかりこんな子ばかり生まれたのだろうと。。。でも今はとても明るく皆健康で家族が仲良く過ごせるのが一番幸せでうれしいことだと感じているようです。

前にも書きましたが、親戚一同長女が重度の自閉症とは誰も知りません。写真も見たことがありません。もう18歳ぐらいです。けどいとこを見てると本当に心から明るく、見た目も私より9歳年上にはとても見えないぐらい若くてイキイキしています。

たけponさんの奥様精神的に大変でしょうが、たけponさんのように協力的な旦那さんをお持ちでラッキー!ですね。私も講師として以前は70人近い生徒とその保護者と接してきましたが、本当に一人でも子をもつ親の悩みは多分親か子どものどちらかが死ぬまで尽きないと思いますよ。

投稿: popoco | 2006年11月29日 (水) 12時17分

> hiyomaru さん

はじめまして、コメントありがとうございます。
ご自身の体験を含めてのコメント、本当に感謝です。hiyomaru さんもたいへんな頑張りをされてきたのですね。
「頑張れ!」って言葉、聞こえはいいけど、障害を持つ子供自身にも、そしてそれを支えている親にとっても、「これ以上何を頑張れと言うの!」という感じで、辛い言葉にもなりますよね。
「よく頑張ってるね。充分だよ。」とねぎらう言葉、大切に使いたいです。
TO君の障害がわかって約1年が経とうとしていますが、1年前はこれからどうなっていくのかとても不安でした。今でも将来について不安はとてもありますが、TO君とKO君が毎日仲良く遊んでいる姿は、1年前からしたら想像できなかった状態です。
それもこれも、妻の努力のお陰、少し休んで、身体と心の元気と、気持ちの余裕を養って、そしてまた少し「頑張ろう!」という気持ちになったら、そうして欲しいと思います。
hiyomaru さんのweb & blogの方も覗かせてもらいます。

投稿: たけpon | 2006年11月30日 (木) 00時31分

今日、ひさしぶりに閲覧させて頂きました。
来年から当家の怪獣たちも、就学でたいへんです。
相談会へ何度行ったやら・・・。
年内には、NAO君を普通学級か、特殊支援学級か
決めようかと思っています。
発達支援センターOBの話、学校見学、などなどへ出向き、
自分達で見て、聞いて、NAO君にとって一番いい環境に
なる事を考えたいと思います。
結果、普通であれ、特殊であれ、こだわりはありません。
ただ、先日のTV放送で、筑紫哲也のニュースにて、
発達障害といじめについてを放送していました。
最近のいじめ問題で、特集を組んだような感じでしたが、
この問題には、関心を抱かずにはいられません。
自分の子供が、いずれは同じ境遇に遭うのではないか、
と考えますとね。
中には、発達障害へ理解の無い教員が、その子供を
ターゲットにし、いじめを率先している話もありました。
自分の子供が通う小学校は、大丈夫だろうか?
なんて、考えていると疲れてしまいます。
又、兄弟に特殊学級で学んでいる場合も、いじめの対象に
なりやすいようで、双子の次男が同じ立場になりえるかも
しれません。
この先、子供たちを守れるのは、やはり親しかいないの
ですね。学校はあてに出来ないのでしょうか?
ながながとすいません。
年内は仕事がきつい。妻には苦労をかけるが、自分の
出来る事をやっていけばと思います。

投稿: ツインパパ | 2006年11月30日 (木) 00時36分

> popoco さん

コメントありがとうございます。
いとこさんも、これまで想像できないような苦しみを乗り越えてこられたのでしょうね。尊敬します。
子の悩み…、今までは何もできないことでそれを世話することが辛さでしたけど、これから自分のことは自分である程度できるようになって、それからどんどんと子供自身の世界が広がって、親の目の届かないところにいく…、いろんな悩みが出てくるのでしょうね。
「自立した人間にどう育てられるか」親の責任を感じます…。

投稿: たけpon | 2006年11月30日 (木) 00時53分

> ツインパパさん

コメントありがとうございます。
先日の筑紫哲也の番組、私も見てました。感想、想い、心配は、ツインパパさんと同意見です。あと同じ日に爆笑問題の番組でも「いじめ」を取り上げていたのですが、この番組でも「発達障害」と絡めた議論をしていただきたかったと感じています。
先生のことに関しては、教員資格をとるための単位や、既に教員となった方への講習なども、ぜひ考えていただきたいものだと思います。
NAO君の就学について、とても悩まれる時期かと思います。私達夫婦もTO君について、まだ1年余りありますが、普通でも特殊でも、TO君が1歩ずつでも成長できる方、よりよいと思う方を選択したいと考えています。ただ、これもツインパパさんと同じ想いですが、KO君のこと、KO君とTO君とのことは本当に悩み考えなければなりません…。
何が本当に良いのか。本当に難しい問題です。
ツインパパさん、お仕事お忙しいようですが、ご無理されないように。
私は明日から1泊の出張です。

投稿: たけpon | 2006年11月30日 (木) 01時06分

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