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2008年6月26日 (木)

「同じタイプだよねぇ」

「同じタイプだよねぇ」

…こう言ったのは、KO君です。

KO君とTO君は別のクラスにしてもらいましたが、KO君のクラスに授業中ほとんど寝て過ごす、仮称S君という男の子がいたのでした。

KO君は、毎日のように、「今日ね。S君がね。こんなことしたっちゃが~。」と私達に報告していました。
KO君によると、授業中、S君はほとんど先生の言うことも聴かず、寝てすごしている。いつもハサミを持っていて、何でもかんでも切り刻む。切り刻んだ紙は、机の廻りに散らばり、それを片付けるのは本人ではなく、いつも周りのお友達(KO君含む)…なんだそうだ。

私も実は入学式の時に、その子の存在に気付いていました。
だって、入学式の間、その子はずっと爆睡していたのですから…。 担任の新入生氏名点呼にも何の反応もみせず、ひたすらうなだれていました。
KO君のクラスにえらいな子がいるなぁ。入学式前日に寝不足か? まさかねぇ。 それとも何かあるのか?、肝っ玉が据わっているのか…そんなわけないか。…と思っていました。
ですから、KO君からS君の話を聞いて、すぐにあの子だとわかりました。

妻もS君のことは知っていました。
TO君は集団登校の中で、妻が付き添って学校に行っていますが、S君は集団登校では行けないようで、毎朝、お母さんが連れてきていたようです。
そして、なかなか校舎の中に入っていくことができず、学校側も教頭先生が対応したりしていたようでした。

お母さんも手を焼いている様子。でも、一緒に連れてきている、幼いきょうだい児に向かって、

「あんなバカなお兄ちゃんはいらんよねぇ。」

…と言っていたそうです。はぁ~(ため息…です)。


そして、KO君からは一時も経たないうちに、
「ねぇ。ねぇ。S君て、TO君と“同じタイプ”でしょ。」
という発言があったのでした(よくおわかりになりましたね。立派な理解者になれますよ)。

私達夫婦は、別に専門家じゃぁありませんので、当然ですが診断するわけにはいきません。でも、このS君は、TO君と同様に『生きにくさ』を抱えていることは間違いないと思います。
S君のお母さんも、そんな発言してないで、自分の子供が何でそういう行動をとっているのか、もっと真剣に考えてみたらいいのに…とも思いますが、「知る」ことがなければ無理ですよねぇ。
私達も、そのご家族のことは、幼稚園の時からの知り合いでもありませんでしたし、特別仲が良いわけでもないし何も言えないです(仲が良くてもなかなか言えない…と思うけど)。
まぁ、人ごとながら「心配だなぁ」と気にすることしかできませんでした。

上記の文章…全て過去形で書いてきましたが、
実は、このS君家族…家庭の都合でゴールデンウィーク明けに県外に引っ越していかれました。
小学校側も、支援の必要性を感じ、本格的に支援に入ろうとした矢先だったようで、先生方もとても心配されていたようでした。

引っ越した先の、小学校が特別支援教育に熱心に取り組んでいて、理解のある担任の先生に恵まれることを願うばかりです。

先日、KO君のクラスの懇親会に妻が行ってきました。
KO君のクラス担任が、「S君はまた転校したらしいです。」と言っていたそうです…。

理由はわかりませんが、ん~、ホントに人ごとなんだけど、「大丈夫かなぁ?」…と心配になります。
よそのお宅の子供の心配をしている余裕はないんだけど、ついそう思ってしまいます。
これからS君にとって、良き理解者ができることを祈るばかりです。

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2008年6月25日 (水)

特別支援級の使い方

TO君は、朝の登校時だけ不安で不安で仕方ないようですが、それを乗り切れば、あとは交流学級でお友達と楽しく過ごしています。
朝の不安がウソのように、絶好調!で、みんなの前でおもしろいことしたり、踊ったり(?)…
私達夫婦のどちらの遺伝子を受け継いだのか?(私も妻も、こんなふざけたDNAは決して持ち合わせていないのですが…) かなりひょうきんでおもしろい奴なのです。

…だったら、特別支援級はいらなかったんじゃないの?

いえいえ、やっぱりいりました。

妻によると、最初はそうでもなかったものの、授業が進むにつれ、学校から帰宅したTO君は疲れ切っている様子で、ランドセルを置くと、廊下の床に寝そべり、うねうね、うねうねと、まるでアスファルトの上でミミズが這いつくばっているようだったとか…。容易に想像できます。
宿題をさせようにも、KO君はさっさと済ませてしまう(…けど、ケアレスミス有り)のに対して、TO君はとても時間がかかっていたようなのです。

妻も「そろそろかな?」と思っていた頃、支援級の担任からも同様の連絡がありました。

「国語と算数だけでも、特別支援級で個別指導をした方がよいのではないでしょうか…。」

そのお言葉…待ってました。お願いします。
どうも、交流学級での授業が、他のお子さんの話し声や机、椅子の音が気になって、集中できないようだったのです。
そして、TO君も、「あ~、うるさい!」と連呼していたようなのです。

おそらく、普通のお子様なら何のことはない、気にならないような声や音が、TO君にとっては、とても騒がしいもののように聞こえてしまうのでしょう(聴覚過敏)。そして、全ての雑音が大事な先生の話と同時に聞こえてくるのでしょうね。

例えば、電車の中で隣の友人と会話する時、普通の人なら、電車の音やその他の雑音は、もちろん聞こえるのだけど、ただの雑音だから聞かなくて良い音として、おそらく脳の中で処理しているのだと思います。そして、隣の友人との会話のみを選択し集中して聞くように処理しているのだと思います。

TO君にとっては、そのような芸当は無理な話なのでしょうね。はぁ、生き辛そう…。たいへんだ~。


しかし、支援級の担任からの(特別支援級に行こうという)声掛けに、TO君の返事は「イヤ!」
まぁ、最初はだいたい「イヤ!」って答えるんだけど…。

そこで、自宅で、以前、KO君とTO君に主治医の前で『タイプの違い』について話した時に使った紙芝居風のものを持ち出し、

「TO君には、“大きいクラス=交流学級”と、“小さいクラス=支援級”ができたよね。そこを行ったり来たりするって話してたよね。そこで落ち着いて勉強することができるようになるよ。」などと説明をしました。
すると、TO君は素直に支援級での個別指導のことを納得してくれました。また、「支援級で受けるなら、どの教科がいい?」と尋ねると、「こくご」と言いましたし、「算数も行こうか?」と勧めると、「うん、いいよ」と素直に言ってくれました。

支援級で国語、算数を個別対応してもらうようになってからは、自宅にもどってからのTO君の表情が、それまでと全く異なったということです。
それで、妻が「気のせいか、あなた調子がいいんじゃないの?」と聞くと、
TO君は、「気のせいじゃないよ。そう、交流学級はうるさかった」と答えたということです。

ただでさえ理解力が劣るTO君にとって、教室のささいな雑音等により、更に落ち着かなくなり、それが集中力、理解力を妨げるものとなってしまうのだと思います。

「他のお子さんで、TO君よりも、字の書けない子、わかっていない子がいます。」…と聞きます。そういったお子さんにも対応する必要はあるかとは思いますが、普通のお子さんなら、月日とともに年齢とともに理解力が増し、どんどん成長していきます。

TO君も1年生だから…、まだ小さいから…大丈夫……でしょうか?
これから“自然に”成長していくでしょうか?

それは、いくつかのことは成長していける部分もあるかとは思います。
でも、うちにはKO君がいます。親の欲目たっぷりに見ても、決して出来がすばらしく良いとは思えません。それでも…、比較してはいけないかもしれませんが、でも、やっぱり、そのKO君とTO君を比較して、成長するスピード、理解力の差、理解の仕方に違いがあるのは明らかなのです。

KO君は、一つ教えれば、あとは教えてなくても勝手に“応用していく力”を持っています。
でも、TO君は違います。教えられたことにしかわかりません。いや、違う。10教えて、やっと1つくらいを理解するかどうかなのです。でも、それを根気強く、続けていかなければならないのです。

1年生の今だからこそ、きちんと理解する力をつけてもらって、これから学年をあげていってもらいたいのです。

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2008年6月22日 (日)

お小遣い制

強くならなければ…』…で、TO君は登校して、一度、特別支援級に行って気持ちを落ち着かせ、決められた時間になったら交流学級に向かうことにしたということを書きました。

こうすることで、交流学級の前で、妻と『別れの儀式』=『バイバイ・タッチ、いってらっしゃい・タッチのハイタッチ』を済ませ、それで素直に教室に入っていくようになりました(自宅を出る前に、父との儀式もあります。このことはまた後日…)。

TO君にとっては、朝の登校時に児童玄関が混み合うことが、とても騒がく感じたり(聴覚過敏)、不安になったりするようなのです。そして、その難関を越えても、一日が始まることへの不安を抱えていたのではないかと推察します。

今回、その不安を乗り越えてもらうために、何かTO君にとって価値のあるものを与えることで頑張って欲しかった。そこで、ついでに他に家でして欲しい(=することが望ましい)ことを含めて、『お小遣い制』を導入することにしました(念のため、これも妻の発案ですから…)。

これまで、お小遣いというのは特に与えていませんでしたが、これを機会に、『お手伝い』をすることで『お小遣いがもらえる』ということ、そして、もらった自分の『お小遣い=お金』の計算や管理&価値観の醸成ができるようにしようということで導入することを決定しました。

TO君のお手伝いは、次の3つです。
1つ目…朝の登校時、スムーズに交流学級に入っていけること
2つ目…脱いだ服をたたむこと
3つ目…食事後、自分の食器を流しに運ぶこと

KO君にも同じようなことを“お手伝い化”しなければいけません。
ただ、KO君は普通の子です。朝の登校時は何のことはなく、さっさと教室に入っていきます(当たり前ですけど…)。だいたい、「お母さんはいつまで付いてくると~!?」、「もう一人で帰れるよ~(帰りも妻は迎えに行ってます)」と言ってますしね。

KO君のお手伝いは、次の3つとしました。
1つ目…朝、自分の目覚ましで目を覚まし、決められた時間までに泣かずに起きてくること
2つ目、3つ目はTO君と同じです。

1つ目の課題には、本当は差があるんですよね。
KO君は、本当は一人で登校班で行けるし、帰ってもこれる。
目覚ましで自分で起きてこなくちゃお小遣いもらえないのは、KO君だけ。
KO君は損していると思うのだけど、でも最近は、それを「ずるい」とかは言わないんですよね。以前なら言っていたかもしれないけれど、今は、自分とTO君の『タイプの違い』を認識しているのかなぁ。

しかし、TO君は目覚ましどころの音じゃぁ起きる気配さえない、ピクリともしません。私から、何度「起きなさい!」と言われても、また、倒れてしまうくらいの超ー目覚めの悪い人間です。
うちにもう一人、誰か似てる人間がいるなぁ~(最近早く起きるようになったけど…)。
そう言えば、私の弟も、TO君といっしょで目覚めが悪かったなぁ。私は、どちらかと言うと目覚めの良い方だと思います。子どもの頃、婆ちゃんに大きな声で起こされるのが嫌で、婆ちゃんが子ども部屋に近づいてくる足音で目を覚ましていましたからね。

『お小遣い制』を導入してしばらく経ちますが、
TO君もこれで気持ちを切り替え、自分を奮い立たせているのか、とてもすんなりと交流学級に入って行っているようです(時々調子の悪いときは、妻の後ろに隠れてしまう時もあるみたいですが…)。
KO君も、朝、自分の目覚ましで、ちゃんと起きてきます。時々、目覚ましをセットし忘れ、私に起こされて、涙目で「ねぇ、いいでしょう~」と訴えてくることもありますけどね。

自分たちの欲しいおもちゃや本を買うということにも、変化が見られるようです。
これまでもそんなにおもちゃ等を買ってやっていませんが(うちの子供達はおもちゃコーナーで、「これ買って~」とタダをこねたことはほとんどありません。おもちゃコーナーはただ閲覧するところだと思っているようです…笑)、更に簡単に買ってやることはなくなり、「欲しいなら自分のお小遣いで買ったら?」と言うと、「あぁ、そうか!」と納得しているようです。

しめしめ…。上手くいってます。
ちなみに、気になる単価ですが…、我が家は多額の住宅ローンを抱え財政難ですから、大した額ではありません。それでも、『お小遣い』をゲットできることを楽しんでいるようです。

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